夏の島。

備忘録的な雑記と記録。

マリブピアの22について

10/11。DMMバヌーシーがキーランドセールで購入した馬の追加募集が始まったので、個人的な所感を書き散らしておこうかなと思う。

 

◯マリブピアの2022について

banusy.dmm.com

 

基本情報は上の募集ページを参照。

◯血統面

父:Vekoma

母父:Malibu Moon

 

母・マリブピアは、北米G2芝重賞を含む6勝。直仔にはコーステッドがおり、本馬はその半妹。そしてコーステッドといえば、ダノンベルーガ・ボンドガール兄妹だろう。募集馬の解説にもある通り、コーステッド自身も芝での勝ち鞍があり、その子供が大舞台で活躍している事実を踏まえれば、「日本芝への適正はかなり高い」優秀な牝系であろう。

父・Vekomaは、米ダート8FメトロポリタンHC(G1)、ダート7FカーターHC(G1)を含む重賞4勝(戦績は8戦6勝)。勝ち距離は1200~1600mと比較的短く、脚質は先行で押し切る形を得意としていた。メトロポリタンHCでは、終始先頭で押し切り、カーターHCでは、田んぼ馬場のなか2番手追走からの直線抜け出し7馬身差の圧勝劇を演出している。

 

Vekomaは、Candy Ride-ファピアノ系の父系に属する。父・Candy RideラインからはGun Runnerなどが種牡馬になっている。母父・Speightstownは、Gone Westの代表産駒の一頭で、ブリーダーズカップ・スプリントを勝った快速馬。Candy RideとSpeightstownはどちらもミスプロ系で、血統の字面を眺める限りでは、「うーん、短いところのゴリゴリ米国ダート馬だなぁ…」という印象(Speightstownから高松宮記念勝ち馬のモズスーパーフレアが出ているとはいえ)

Blushing Groomのクロス持ちも、どちらかといえば短いところで結果を残す産駒が多い。

 配合からのイメージでは、Vekomaの持つ圧倒的機動力とスピード値を強調しつつ、芝でも活躍できるかたちを目指しているんだろうなと感じた。血統からの適正距離は1200~1600mあたりか。ただ、父系が強くでてダートオンリーに振れる可能性もあり、その点は馬体も加味して判断する必要があるかなと思った。

 

◯馬体

馬体の第一印象は、

・筋肉質で前勝ちの馬体。前躯のほうに実が詰まっており、いかにもパワー型

・繋ぎはやや立気味か?

・肩は寝ている

・首筋はやや太い

・目つきはキリッとしており、性格はピリピリした所がある可能性アリ

・前望からだと、ややX脚だがそこまで気になるほどではない

 

歩様の印象は、

・固さはそこまで感じず、ある程度の身のこなしからは柔らかそう

・繋ぎの柔軟性からはやや硬い?(ダート馬っぽい?)

・動きはやや重い

・後の球節を見る限り、まだ緩いところがある

・腹袋のあたりには水っぽさがあり、締まる余地はある

 

といった具合。血統から持つイメージとは少し乖離があり、馬体だけをみればパワー型ではあるものの、芝に若干振れてそうだなという印象を受けた。9月の段階で現状こんな感じなので、育成厩舎での調整で水っぽさが抜けて筋肉のメリハリがハッキリしてきたら、もう少し感覚が変わってるくるかなと思う。

 

◯まとめ

 いずれの内容をまとめて考えうるところ、本馬は「芝の短距離マイル馬」と感じた。おそらく、「芝かダートか」と言われたら「芝だな」と答えると思う。ここについては母や祖母のが出ているんだろうなと。Vekomaが内包するスピード力を全面に出せれば未勝利で終わるイメージは無い。(その点は、さすが福永師が見つけてきただけのことはあるなと思うので間違いはないかと)

 

募集では「関西の新規開業厩舎」とあるが、福永厩舎であることは間違いないので、ユーイチファンボの自分的には、『開業年から一緒に夢を追っかけていける』という点で出資したくなる。それに結果を残しているコーステッドに連なる牝系に出せる点もかなり大きい。

 

この馬が『◯外牝馬』という点を除けばだが。

 

◯外牝馬という枠組みなので、未勝利・条件戦の牝馬限定戦に出れないという点はかなりのハンデであり、ましてや開業初年度で貸与馬房数が少ないという状況を加味すれば、レース選択がかなり難しいと言わざるを得ない。

それに内国産馬奨励金も無いので、一口馬主という観点からも厳しい部分があるという事実もかなり重たくのしかかる。

募集価格が4000万とかだったら検討する余地があったが、約5900万だと「うーん」となるし、特にバヌの◯外牝馬ではヴァンビスタが結果を出せずに引退した状況(※もちろん体質面などの問題により順調ではなかったという点はあるので、一概に比較はできないが)もあるので、そのイメージから敬遠する層はかなり多そう。

おそらく、募集開始してもすぐに埋まる可能性は低い(それでも牝系と福永厩舎の開業初年度から出せるという部分で埋まる可能性はある)。なので、育成状況の更新を観つつギリギリまで検討することになると思う。

 

本当にバヌさん、自分で牧場やるんじゃないかって思えてきた。